1. はじめに(開発背景とオンデバイスAIの利点)
スポーツ分野、特にゴルフスイング解析において、センサーやマーカーを身体に装着することなく運動フォームを可視化する「骨格推定技術(Pose Estimation)」の需要が高まっています。従来のサーバーサイド型AI解析システムでは、高画質動画(60fps〜120fps)をクラウドへアップロードする際の「通信遅延」「クラウドサーバー(GPU)運用コストの高騰」「プライバシー保護」が大きな課題となっていました。
本解説では、スマートフォン端末内でリアルタイムにAI推論を行うオンデバイスAI(On-Device AI)を活用し、快適な操作性と高度なスイング解析機能を実現するシステム構成・開発体制およびアーキテクチャを提案いたします。
2. 技術的実現性(Technical Feasibility)
オンデバイスAIによるゴルフスイングの3D骨格解析は、現代のモバイルハードウェアおよび推論フレームワークの進化により、高い実行精度とパフォーマンスで実現可能です。
2.1 処理パフォーマンスとリアルタイム性
- 推論エンジン: Google MediaPipe Pose / TensorFlow Lite / CoreML を使用。
- フレームレート: 最新端末のNeural Processing Unit (NPU) を活用することで、60fpsのリアルタイム処理を実現。
- ジッターの抑制(平滑化): インパクト時の高速運動による骨格座標のブレ(Jittering)に対し、適応型フィルタ(1-Euro Filter)を適用し、なめらかな骨格ラインを描画します。

2.2 オンデバイスAI選定によるメリット
- 低レイテンシ: 動画撮影後、クラウドへのアップロードを待たずに即座に骨格ラインおよび前傾角度(Spine Angle)、肩・腰の回転角度(Shoulder/Hip Tilt)を表示可能。
- クラウドインフラコストの95%削減: 重たいAI推論処理を端末側で完結させるため、AWS EC2 GPUインスタンスの常時稼働が不要となり、ランニングコストを大幅に抑制できます。
3. ソフトウェアソリューションおよびアーキテクチャ(Software Architecture)
本システムは、高いグラフィックパフォーマンスを持つモバイルアプリと、保守性・拡張性に優れたクラウドバックエンド(マイクロサービス構成)を組み合わせて構築します。
3.1 システム全体の構成図

実装結果動画
上記の技術で開発希望ならばご連絡をお願いします。
